不動産の営業マンと聞くと、『強引に物件を決めさせられそう・・』といったネガティブな印象を持っている方もいるかもしれません。
強引だったり、口がうまかったりする印象を、どうしても持たれがちな不動産の営業マンですが、一方で、お部屋探しをするお客様のために誠心誠意、対応してくれる営業マンもいます。
この記事では、そんな賃貸仲介会社の『いい営業マン』とはどんな人なのか、元不動産屋の目線で見極め方などをお伝えしていきます。
いい物件に出会うためには、いい営業マンの見極めが必要
いい物件を見つけたいと思った時、『いい営業マンに出会えるか』はとても大切です。
担当となった営業マンが、自分のために誠意をもってお部屋探しのお手伝いをしてくれているか、しっかり見極められるようにしていきましょう。
どの仲介会社を選ぶかより、どの営業マンに任せるか
賃貸仲介会社は数多くありますが、どの会社も取り扱い物件はほぼ同じです。
仲介会社によって、自社物件を持っていたり、繋がりのあるオーナーさんが多かったりと差はあるものの、特定の仲介会社でしか紹介を受けられない物件というのは、ごくわずかです。
例えば、大東建託の物件は大東建託だけでなく、それ以外の仲介会社でも紹介が可能だよ！
本来は、部屋探しの条件を伝えて、その条件に該当する空き物件をすべて紹介すると、どの仲介会社でも出揃う物件はほぼ同じになります。
しかし、実際はそうはならないことが多いです。
なぜかというと、担当営業マン次第で紹介される物件が変わってくるからです。
仲介会社も大切ですが、どんな営業マンが担当かということは、それ以上に重要になってくるのです。
なぜ営業マン選びが重要?
賃貸仲介会社の営業マンは賃貸のプロです。
お客様が希望する条件を聞きながら、様々な提案をしたり、必要があれば条件の変更もしながら物件を探していきます。
たくさんの知識がある営業マンと相談しながら、いい物件を探していくことは最善の方法です。
ただし、営業マンによってしっかり向き合ってくれる熱量や知識の差があるのも事実です。
一方で、なんらかの理由によって、あえて紹介しない物件があったり、募集が終了してしまったことにするなど、仲介側の都合に左右されている物件があるかもしれません。
物件を探す側としては、自分の希望にあうお部屋はすべて紹介してほしいですよね。
そのためにも、どんな営業マンに部屋探しを任せるかは重要なポイントとなるのです。
- 賃貸管理会社からもらえる広告料（物件の広告・宣伝費用）がない、もしくは少ない
- 対象物件の管理会社と自分の仲介会社（もしくは営業担当自身）が取引中止となっている
- トラブルになりやすい管理会社がもっている物件で紹介を控えている
- 案内となった際に距離が通い、自分の担当エリアから外れている など
部屋探しは大イベントだから、一生懸命探してくれる誠実な営業マンに担当してほしいよね！
いい営業マンを見極めるためにやっておくべき事前準備
ここまでいい営業マン選びが重要であることをお伝えしてきました。
いい営業マンの見極め方法をお伝えする前に、部屋探しの際に事前にやっておくべき準備についてお話していきます。
実際に仲介会社へいく前に、ご紹介する2つのことをやってみてくださいね。
2社以上の仲介会社をピックアップ
私は、物件を探す際に2社以上の仲介会社を回ることをおすすめしています。
探すエリアにあう仲介会社やすでに気になっている物件があれば、その物件を掲載している仲介会社など、いくつか回る予定の仲介会社をピックアップしておきましょう。
『大手の仲介会社』と『昔からある地場業者』みたいな選び方もいいかもね！
仲介会社や担当営業マンが変わることで、同じ条件でも新しい物件が見つかることはよくあります。
また営業マンによって得意分野も違うので、コミュニケーションをとる中で意外な物件に出会えるかもしれませんよ。
わたしは、〇〇エリアの担当で単身用マンションに詳しいです
ファミリー向け賃貸マンションは任せて！ペット可物件の取り扱いにも自信がありますよ
自分でも物件検索サイトを使って物件を探してみる
SUUMOやホームズのサイトやアプリを使って、自分でもどんな物件があるのか検索をしてみましょう。
自分で探すなら仲介会社はいらないと思われる方もいるかも知れませんが、物件の空室状況は流動的なので自分で探した物件がリアルタイムで空いているのかは、実際に問い合わせてみないと分かりません。
また、仲介会社と相談していくことで、新たな物件に出会えることもたくさんあります。
それでも事前に物件検索サイトで物件を探してみてほしい理由は、以下のことを事前に把握しておくためです。
- 希望している条件でどのくらいの物件数があるのか
- 現時点で自分の好みに一番近い物件はどれか
- 分からないことや知りたいことをピックアップしておく
これらを準備しておくことで営業担当とのコミュニケーションがとりやすくなると同時に、誠実な対応をしてもらっているか、の判断基準になることもありますよ。
希望の条件だと、今はこの3件しか物件がなさそうですね～
自分で検索したときは、10件以上あったけど、本当に3件しかないのかな・・
こんな場合にも、自分で物件検索サイトを閲覧していたことで、3件という数に疑問を持つことが出来ます。
時期によっては本当に物件が少なくなってしまっていることもありますが、真意は別の仲介会社へいって同じ条件で探してもらえばわかるでしょう。
『いい営業マン』の見極め方5選
ここまでの内容をふまえて、元不動産の私がみる『いい営業マン』の見極め方を、5つにわけてご紹介していきます。
私が考える『いい営業マン』の条件として大切なことは、誠実であることです。
① 物件紹介数は十分か
紹介してもらえる物件が、数件しかないような場合には要注意です。
たとえ条件が厳しくても、条件緩和の提案などをしながら、いろいろな物件を提案してくれるのが誠実な営業マンです。
②内見物件の数が多くなっても快く対応してくれるか
内見する物件の数が多くなると、当然その分時間がかかります。
たくさん物件の案内をしたからといって、営業担当の売上が増えていくわけではないので、なるべく短時間で物件決定までつなげたいと考える営業マンもいるでしょう。
内見の数を露骨に減らそうとしてくるのならば、それは誠実な営業マンとはいえないでしょう。
③強引な対応がないか
賃貸仲介会社の営業マンはプロとして、いろいろな場面でお客様に最適な提案やアドバイスをします。
ただそれが、強引な提案に変わってしまう場合には注意が必要です。
その場で物件決定を迫ってくる営業マンも多いですが、まだ決めきれなければ、その旨を担当営業マンに伝えましょう。
誠実な営業マンであれば、他からの申込が入るリスクを説明したうえで、決断を待ってくれるはずです。
④質問にしっかり答えてくれるか
疑問に思ったことや、不安なことは担当営業マンにどんどん質問しましょう。
第三者への確認が必要であったり、経験値の違いなどですぐに答えられない場合もあるかも知れませんが、大切なことはしっかり確認を取って回答してくれるかどうかです。
分からないからといって、はぐらかしたり曖昧な回答をするような担当営業マンには気を付けましょう。
そのような対応をする営業マンとでは、契約に進んだ際にトラブルになるリスクも高くなります。
⑤嘘をついていないか
どんな内容であれ、嘘をつくような人は信用できませんよね。
2社以上の仲介会社を回ることで、担当営業マンが『空いている物件をないと言っていた』ことに気付くことがあるかもしれません。
また、言っていることがコロコロ変わったりするような営業マンにも注意しましょう。
【まとめ】賃貸仲介会社の『いい営業マン』の見極め方
この記事では、以下のことについて詳しくご紹介してきました。
- いい物件に出会うために、いい営業マンの見極めが必要であること
- いい営業マンを見極めるためにやっておくべき事前準備
- 『いい営業マン』の見極め方
『いい営業マン』の見極め方について、5つの具体例をご紹介しましたが、大切なことは『誠実な対応をしてくれているか』どうかです。
賃貸仲介業界で長く働くベテラン営業マンが担当だったけど、傲慢で、あまり誠実な対応をしてくれず残念だったという話はよく聞きます。
知識や経験が少なかったとしても、一生懸命で誠実に対応してくれるような営業マンに任せた方がいい物件は見つかりやすいでしょう。
私の経験上、誠実な営業マンは、たとえ知識が少なくても分からないことはそのままにせず、いいお部屋を見つけようと一生懸命対応してくれるものです。
みなさんがそんな営業マンと出会って、素敵な物件を見つけられることを祈っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
