元賃貸仲介の営業マンとして100件以上の内見に同行してきた私が、自分の部屋を探す際にも重視した“後悔しない部屋探し”のポイントをまとめました。
また記事の後半では、計５回の私自身の部屋探しの実体験を詳しくご紹介しています。
ぜひ最後まで読んで、みなさんの部屋探しに役立ててくださいね。
私自身の部屋探しについては、うまくいったケースも失敗したケースも包み隠さずご紹介していますので、ぜひ参考にしてくださいね。
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元不動産屋が部屋探しで重視したポイント３つ
部屋探しで「どうやって物件を選べば失敗しないのかわからない・・」という方は多いです。
ここでは、私が自分の部屋を探す際にも重視した“後悔しない部屋探し”のポイントを３つご紹介します。
また物件探しに不安がある方に向けて、＋αのコツも解説していますので、ぜひ参考にしてくださいね。
①条件の優先順位を明確に
お部屋探しをはじめる前に、まず希望条件に優先順位をつけていくことが大切です。
漠然といろんな物件を見ていると、少しでも条件の良いところを選びたくなり、迷走しがちです。
駅から近くて、広いお部屋がいいな。でも家賃は安くて・・新築だったら嬉しいな！
そんなお部屋はどこにもないよ・・
まず決めてほしいのは、譲れないポイントです。
いろいろと選びたくなるかもしれませんが、まずは２～３つを上限に譲れないポイントだけをあげてみましょう。
「通勤時間短縮のための引越しだから、片道30分以内・乗り換えなしは必須！」
「新生活では料理を頑張りたいから、2口コンロは必須」 など
譲れないポイントが決まったら、次にそれぞれの希望条件に優先順位をつけてください。
部屋の広さよりも、セキリュティ面や築年数を重視したいな！
決めた必須条件と優先順位は、仲介会社に物件探しへ行った際にしっかり伝えましょう。
その際、必須条件だけを伝えるのではなく「なぜ必須なのか」という背景をあわせて話しておくと、担当営業マンとの認識相違が起こりにくいですよ。
②必須でない条件はどんどん広げて候補を増やす
希望条件は『他の条件が完璧だった場合の許容範囲』といったかたちで広めに設定しておきます。
ひとつ例をご紹介します。
物件を探す中で、希望エリアで部屋の広さ・築年数・設備面など、好みにぴったりな物件が見つかったとします。
ただ一点、“もともと駅からの徒歩は10分程度を希望していたけど、その物件が徒歩12分だったら？”という風に考えてみましょう。
その時に、どんなに条件がよくても「徒歩11分はNG」ということであれば、徒歩10分は必須条件にしましょう！
最終的にいい物件に出会えるように、まずは希望条件を許容範囲で設定しておきましょう。
もしも該当物件が多すぎるようであれば、そこから優先順位を参考に、絞っていけばいいのです。
③“内見なし”での決定も視野に入れる
“物件の内見ができない”ことには、主に以下のような理由があります。
- 退去予告はでているけど、まだ居住中
- 退去直後で、まだ内見ができる状態でない
- 新築物件で未完成
私は不動産会社に勤めていた期間中で計５回、賃貸物件への引越しを経験していますが、内見をして決めたお部屋は、そのうち１回のみです。
これは私が普段から仕事で内見をしていて、見なくてもイメージしやすいということが前提にありますが、内見できない物件を候補から外す＝好条件の掘り出し物件を逃す可能性が高いと考えていることが大きいです。
お部屋の内見をしなくても確認できることは、意外とたくさんあります。
反対に、内見しないと分からない部分が許容できる方は、内見なしでの決定を視野に入れることで、選べる物件の数がぐっと増えてくるかもしれませんよ。
“内見なし”での契約について、『メリット・デメリット』や『内見なしで事前に確認できること・できないこと』、『内見なしでの契約をする際の注意点』などをまとめた記事がありますので、ぜひこちらもご覧ください。
賃貸物件を“内見なし”で契約するのはあり？元不動産屋の目線で徹底解説！
【番外編】賃貸仲介会社は２社以上を比較する
私は当時不動産屋だったので、自分で物件を探しましたが、基本的にはお部屋探しをする際には、２社以上の仲介会社を回ることをおすすめします。
どの仲介会社でも紹介できる物件はだいたい同じなのですが、営業マンが変わることで、紹介される物件や勧められる物件が変わることはよくあります。
担当してもらう営業マン次第で出会えない物件が出てくる可能性があるので、比較のためにも２社以上の仲介会社を回ってみてくださいね。
“賃貸仲介会社の営業マン”については、関連記事をご紹介していますのでご興味がある方は、ぜひそちらもご覧ください。
\ 賃貸仲介のいい営業マンの“見極め方” /
元不動産屋が教える、賃貸仲介会社の『いい営業マン』の見極め方
\ なぜ営業マンはこの物件を勧めるのか？ /
不動産仲介のカラクリ｜なぜ営業マンはこの物件を勧めるのか？
計５回！私の部屋探し実体験
私は、賃貸物件で計５回引越しをしています。
それぞれの引越しの背景や住んだ後の感想、また『その引越しで学んだこと』をご紹介していきます。
賃貸営業マンとはいえ、うまくいった時もあれば、そうでない時もあったので、どちらもぜひみなさんのお部屋探しの参考になれば嬉しいです。
Aアパート｜はじめての引越しは反省点だらけ・・
はじめての引越しで学んだことは、『騒音がストレスになる人は木造は避けるべき』ということです。
- 新入社員で右も左もわからない時期に部屋探し
- 通勤時間と家賃重視で先輩に勧められるがまま内見
- 内見したものの何がよくて何が悪いのか、よくわからないまま決定
- 家具が何もない部屋では広く見えたけど、家具を入れてみると意外と狭い・・
- 夜に内見に行ったので気が付かなかったけど、前面道路の車の音がうるさかった
- 木造アパートで外や隣の音が気になって、慣れるまでにすごく時間がかかった
総合的に、大失敗な引越しでした（笑）
私は騒音などが気になるタイプなのですが、建物の構造や前面道路の大きさをまったく気にせず、部屋を決めてしまいました。
木造住宅だったため、隣の部屋から生活音が聞こえることもあり、慣れるまでに時間がかかりました・・。
Bマンション｜内見なしでの入居もギャップなし！
この引越しで学んだことは、『内見なしでも、現地へ行けばわかることがたくさんある』ということです。
- 不動産会社で働き始めて３年ほど経ってお給料が安定してきたので転居
- 前回の反省を踏まえて、防音面重視でマンションタイプを選択
- 内見できない物件だったが、現地へ行き周辺環境や外観を確認
- 想像よりも部屋が狭かったが、持っている家具が入ることだけは確認していたので大きな問題はなし
- 前の建物＋物件の前面道路の幅を確認していたので、眺望や日当たりにもギャップなし
- マンションタイプへの引越しにより、騒音面のストレスが全くなくなって超快適に！
はじめて内見なしで物件を決めたのが、このタイミングでした。
２回現地にいって、周辺環境や入居予定の部屋を外から見てみたり、オートロックやゴミ捨て場などの共用部も外から見ておいたので、実際の入居後は部屋がイメージより少し狭かった程度で、ほとんどギャップはありませんでした。
Cマンション｜地方への転居で不安要素だらけ！
この引越しで学んだことは、『治安面・住環境は人に聞くのが最も確実』ということです。
- 夫の転勤でまさかの地方へ転居に
- 遠方だったので現地へ行く時間がなく、“内見なし”での決定が前提
- 『治安面に問題がないエリア』を譲れないポイントに設定して物件探し
- 治安面や住環境は、事前に徹底的に調べていたとおりで問題無し
- 家賃相場が安いエリアへの引越しで、条件がよくなったので内見なしでも大満足
治安面についての知識が全くなかったので、知人へ聞き込みをしたり、地方エリアを担当していた同僚にいろいろ教えてもらいました。
また、周辺環境に関してはGooglemapのストリートビューで何度も周辺を散歩しました。
そのかいあってか、入居後も一番大切にしていた住環境に問題はなく、お部屋自体も地方への転居で家賃は下がったのに、物件の条件はよくなって、結果的に大満足でした。
Dマンション｜より好条件で近所への引越し
この引越しで学んだことは、『好条件の物件ほど内見を待たずに決めるべき』ということです。
- たまたま近所に好条件の物件がでたのを発見
- 引越し費用がかかることを考えてもお得だったので引越しを決意
- 募集がでたばかりで、まだ前の入居者が居住中だったので内見なしで決定
- よく知ったエリアで部屋の広さや築年数も、引越し前の物件と同等だったので問題なし
- 長く住む予定で、引越し費用が多少かかっても、家賃が下がって大満足！
毎日通る道にあるマンションだったことと、ちょうど別の部屋の募集がでていたことで、廊下やオートロック、メールボックスなどの共用部分は見ることができたので、室内の内見はなしでも、全く問題ありませんでした。
周辺の家賃相場から見ても、とても条件のいい物件だったので、募集がでた時に「内見可能になるまで待っていたらなくなってしまう」と思い、内見なしで決めました。
Eマンション｜猫可×急ぎで過去一の大苦戦
この引越しで学んだことは、『猫可×急ぎの部屋探しは難易度が高い＆内見なしでも極力現地にはいくべき』ということです。
- またまた夫の転勤で元いた地域へ戻ることに
- 前から「猫を飼いたい」と話していたので、猫可物件で検索
- 家賃相場が再び高くなる＆猫可の条件で良い物件が見つからず大苦戦
- 探し始めたタイミングが遅かった上に、早く決める必要があって超バタバタ・・
- 時間がなく、内見なしでの決定
- 古い物件だったが、室内写真でリノベーション済みであることを確認していたので許容できた
- 今まで古い物件に住んだことがなく、室内にいくつか段差があることが盲点だった
- 室内だけでなく、外観や周辺も見にいけなかったので、全体的に暗い（日当たりが悪い）ことが気になった
この時点で内見なしで決めている物件が多く、特に問題ないだろうと思っていましたが、あまり古い物件に住んだことがなかったので、部屋の中の段差については盲点でした。
また、現地に行く機会が一度もなく、過去の部屋探しのようにじっくりGooglemapをみる時間もなかったため、住み始めてからしばらくは、エントランスや廊下、室内の部屋の暗さが気になりました。
前に建っていたマンションが思いのほか高い＆近かったため、全体的に日当たりが悪かったのです。
部屋の中こそ見られなくても、現地に行ってさえいれば気付けただろうと少し後悔しました・・。
【まとめ】後悔しないお部屋探しのポイントと実体験
この記事では、元不動産屋である私が考える、後悔しないお部屋探しのポイントを全部で４つお伝えしました。
- 優先順位を明確に
- 必須でない条件はどんどん広げて候補を増やす
- 内見なしでの決定も視野に入れる
- 不動産仲介会社は２社以上回る
また、計５回の『私自身の部屋探し』の実体験についても詳しくご紹介してきました。
私は内見なしで決めたお部屋が多いので、内見なしでのお部屋探しに不安がある方の、参考になれば嬉しいです。
個人的には“内見なし”でお部屋を決める事は、断然あり派なのですが、当然リスクやデメリットもありますので、これらを正しく理解することが大切です。
“内見なし”での契約については、『メリット・デメリット』や『内見なしで事前に確認できること・できないこと』、『内見なしでの契約をする際の注意点』などを、こちらの記事で詳しくまとめていますので、ぜひご覧ください。
賃貸物件を“内見なし”で契約するのはあり？元不動産屋の目線で徹底解説！
計５回の部屋探しについて、いろんなことを思い出しながら書いてみましたが、こう見ると「失敗もいい経験だったなあ～」と思います（笑）
この記事が、みなさんのお部屋探しの参考になれば嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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