猫可物件の探し方|見つからない理由と条件の見直し方を元不動産屋が解説

猫可物件の探し方と見つからないときの対処法

「猫可物件を探しているけれど、なかなか見つからない」

「ペット可と書かれていれば、猫も飼えるの?」

このような疑問を持っている方も多いのではないでしょうか?

猫可物件は一般的な賃貸物件より選択肢が少ないため、物件情報サイトで「猫可」と明記された物件だけを探していると、なかなか見つからないことがあります。

猫可物件を探すときは、「ペット相談可」まで検索対象を広げたうえで、猫の頭数や契約条件を管理会社へ確認してもらうことが重要です。

それでも見つからない場合は、エリア・駅徒歩・築年数などの条件を順番に見直します。

私は賃貸仲介会社に10年間勤務し、猫可物件を探しているお客様の部屋探しも担当してきました。

その経験から分かったのは、募集情報だけでは猫を飼えるか判断できない物件が多く、仲介会社の確認や対応によって紹介される物件に差が出ることです。

この記事では、元賃貸仲介・宅建士の経験をもとに、次の内容を解説します。

  • 猫可物件が見つからない理由
  • 「猫可」「ペット可」「ペット相談可」の違い
  • 猫可物件を探す具体的な手順
  • 見つからないときに見直す条件
  • 仲介会社への問い合わせ方法
なつ
なつ

猫可物件が見つからず困っている方は、現在の探し方と照らし合わせながら確認してみてくださいね。

猫可物件が見つからない主な理由

猫可物件を探しても見つからない原因は、検索方法だけではありません。

貸主側が猫の飼育に条件を設けていることや“募集情報だけでは詳しい飼育条件が分からないことも影響しています。

まずは、“猫可物件が少ない主な理由”を確認しておきましょう。

猫による傷や臭いを警戒されやすい

貸主や管理会社が猫の飼育を認めるか判断するときは、退去後の原状回復リスクも考えます。

猫を飼うことで懸念されやすいのは、次のような点です。

  • 壁や柱への爪とぎ
  • 床の傷や汚れ
  • 尿や排泄物の臭い
  • 走り回る音や高い場所から飛び降りる音
  • 共用部や屋外への脱走

すべての猫が建物を傷つけたり、近隣トラブルを起こしたりするわけではありません。

しかし、貸主側から見ると、猫を飼わない入居者より原状回復の範囲が広がる可能性があります。

そのため、「小型犬は飼育できるが猫は不可」「猫は1匹まで」など、猫の飼育については条件が厳しくなるケースがあるのです。 

壁・床・臭い・騒音・脱走など、賃貸で猫を飼うときの必要な対策を確認したい方は、以下の記事もご覧ください。

「ペット可」でも猫を飼えるとは限らない

物件情報に「ペット可」と記載されていても、犬や猫を無条件で飼えるとは限りません。

私が賃貸仲介の営業をしていた際も、「ペット可」として募集されている物件について管理会社へ問い合わせたところ、猫は飼育不可だったケースが何度もありました。

物件によって、ペット飼育については次のような条件が設けられています。

  • 小型犬のみ飼育可能
  • 猫は1匹まで
  • 犬または猫のどちらか1匹まで
  • 猫を飼う場合は追加敷金が必要
  • 多頭飼いは不可

物件情報サイトの表示だけで猫を飼えると判断せず、管理会社に猫の飼育条件を確認する必要があります。

猫の頭数が増えるほど選択肢が狭くなる

猫を飼える物件でも、飼育できる頭数が制限されていることがあります。

募集の段階で猫の種類や年齢まで確認されるケースは多くありませんが、頭数は重要な確認項目です。

特に2匹以上の多頭飼いでは、1匹の場合より対象となる物件が少なくなる可能性があります。

「現在は1匹だが、入居後にもう1匹迎えたい」と考えている場合も注意が必要です。

1匹までという条件の物件で、管理会社や貸主の承諾を得ずに猫を増やすと、契約違反になるおそれがあります。

なつ
なつ

現在多頭飼いの人や今後飼育する猫の数を増やしたいと考えている人は注意しておきましょう。

「猫可」「ペット可」「ペット相談可」の違い

物件情報サイトには、ペットに関する複数の表示があります。

猫可・ペット可・ペット相談可の違いをまとめた比較表

特に注意したいのが、「ペット可」と「ペット相談可」です。

「ペット可だから猫も飼える」「ペット相談可だから相談すれば必ず認められる」という意味ではありません。

一方で、私が仲介営業をしていた際には、「ペット相談可」と表示された物件について管理会社へ確認し、猫の飼育が認められたケースもありました。

そのため、物件情報サイトでは「猫可」だけに絞り込まず、「ペット可」「ペット相談可」まで確認することで、候補を広げられる可能性があります。

ただし、最終的な飼育可否は貸主や管理会社の判断です。

募集情報だけで判断せず、必ず申込み前に確認をしておきましょう。

猫可物件を探す具体的な手順

猫可物件は、物件情報サイトで検索するだけでは十分に探しきれないことがあります。

次の順番で探すと、条件の確認漏れや物件の取りこぼしを防ぎやすくなります。

① 希望条件と猫の情報を整理する

物件を探し始める前に、住まいの希望条件と猫の情報を整理します。

仲介会社へ伝える内容は、次のとおりです。

  • 猫の頭数
  • 現在飼っているか、入居後に飼う予定か
  • 入居希望時期
  • 希望エリア
  • 家賃の上限
  • 希望する間取り
  • 譲れない条件
  • 見直せる条件

猫の種類や年齢を必ず聞かれるわけではありませんが、管理会社から確認された場合に答えられるようにしておきましょう。

また、「ペット可」を希望条件として伝えるだけでは、犬を飼える物件を含めて紹介される可能性があります。

猫の飼育を希望していることや頭数まで具体的に伝えるようにしましょう。

② 「猫可」だけでなく「ペット相談可」まで探す

物件情報サイトで「猫可」と明記された物件だけを探しても、希望条件に合う物件が見つからない場合があります。

その場合は、次の表示まで検索対象を広げてみましょう。

  • ペット可
  • ペット相談可
  • ペット飼育相談

ただし、検索対象を広げることと、猫を飼えることは別の話です。

気になる物件が見つかったら、仲介会社を通じて管理会社へ猫の飼育可否を確認します。

③ 仲介会社から管理会社へ確認してもらう

募集情報だけで飼育条件が分からない場合は、仲介会社から管理会社へ確認してもらいます。

最低限、次の内容を確認してください。

  • 猫を飼育できるか
  • 何匹まで飼育できるか
  • 追加敷金が必要か
  • 敷金の償却条件があるか
  • 退去時の原状回復に関する特約があるか
  • 飼育開始前に申請が必要か
  • ペット飼育細則があるか
  • 共用部を移動するときのルールがあるか

猫を飼う場合、通常の契約条件に敷金1か月分が追加されるケースがあります。

また、追加した敷金1か月分について、退去時に全額償却する条件へ変更されることもあります。

敷金の追加と敷金の償却は意味が異なります。

敷金が何か月増えるかだけでなく、その敷金が退去時に返還されるのかも確認しましょう。

なつ
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追加敷金や償却については、物件ごとに異なるので都度確認をするようにしましょう。

④ 複数の仲介会社へ相談する

猫可物件を探すときは、複数の仲介会社へ相談する方法もあります。

ペット飼育に関する条件は、募集要項を見るだけでは判断できず、管理会社への確認が必要になるケースが少なくありません。

私の賃貸仲介の経験上、こうした確認をどこまで行うかによって、仲介会社ごとに対応や紹介される物件数に差が出ることがありました。

最初に相談した仲介会社で「該当する物件はありません」と言われても、別の仲介会社では管理会社へ詳しく確認し、紹介できる物件が見つかる可能性があります。

ただし、同じ物件について複数の仲介会社から重複して問い合わせたり、申込みをしたりするのは避けましょう。

やり取りが混乱する原因になるため、申込みを進める物件については依頼する仲介会社を1社に絞ります。

⑤ 地域の不動産会社やペット可物件の専門サイトも確認する

大手の物件情報サイトだけで見つからない場合は、希望エリアにある地域密着型の不動産会社へ相談する方法もあります。

地域の管理会社や貸主との取引状況によっては、詳しい飼育条件を確認しやすい場合があります。

また、ペット可物件を中心に掲載している専門サイトを併用する方法もあります。

物件の選択肢を増やすための補助的な探し方として利用しましょう。

猫可物件が見つからないときに見直す条件

猫可物件が見つからないからといって、すべての希望条件を一度に諦める必要はありません。

まずは条件に優先順位をつけ、生活への影響が少ない項目から順番に見直します。

条件を変える前に優先順位を決める

希望条件は、次の3つに分けて整理します。

  • 絶対に譲れない条件
  • できれば維持したい条件
  • 見直せる条件

たとえば、猫と暮らすことが目的なら「猫を飼えること」は譲れない条件です。

一方で、駅徒歩、築年数、間取り、設備などは、生活への影響を考えながら見直せる可能性があります。

すべての条件を必須にすると、猫可物件に限らず対象となる物件が大幅に減ってしまいます。

どの条件から見直すか、改めて整理をしたい方は以下の記事を参考にしてみてください。

検索するエリアや駅を広げる

希望する駅だけで物件が見つからない場合は、隣駅や別路線まで検索対象を広げます。

通勤・通学時間を基準に探している場合は、駅名だけでなく、実際の所要時間で比較する方法もあります。

別路線でも乗換えが少なければ、当初の希望駅より通勤しやすい場合があります。

ただし、エリアを広げすぎると比較が難しくなるため、隣駅や利用可能な別路線から段階的に広げましょう。

駅徒歩の上限を広げる

駅徒歩10分以内で見つからない場合は、15分以内などに検索条件を広げます。

駅徒歩の条件を広げることで、検索対象となる物件全体が増え、その中に猫可物件が含まれる可能性も広がるという考え方です。

実際の移動時間は、坂道、信号、踏切などによっても変わります。

気になる物件が見つかったら、地図だけで判断せず、可能であれば現地で駅までの道のりを確認しましょう。

築年数の上限を広げる

築浅物件に絞っている場合は、築年数の上限を広げる方法もあります。

築年数が古い物件なら猫を飼えるとは限りませんが、築年数による絞り込みを緩めれば、確認できる物件数は増えます。

築年数だけで判断せず、室内のリフォーム状況、設備、建物の管理状態も確認しましょう。

間取りや広さを見直す

間取りや広さの条件を見直すことで、検索対象が増える場合があります。

ただし、間取りを小さくすれば猫可物件が増えるとは限りません。

猫の頭数、家具の量、猫用トイレやケージの設置場所を考え、無理なく暮らせる範囲で見直すことが重要です。

特に、猫用トイレ、爪とぎ、キャットタワーなどを置く予定がある場合は、床面積だけでなく家具配置も考えておきましょう。

“賃貸でも設置しやすい猫の居場所づくり”について確認したい方は、以下の記事もご覧ください。

引越し時期に余裕を持たせる

すぐに入居する必要がない場合は、希望条件に合う募集が出るまで定期的に確認する方法もあります。

特定の時期になれば猫可物件が必ず増えるとは限りません。

そのため、「〇月まで待てば見つかる」とは考えず、新着物件を継続して確認することが重要です。

仲介会社へ希望条件を伝え、新しい募集が出た場合に連絡をもらえるか相談しておく方法もあります。

ただし、現在の住まいの解約期限や引越し期限が決まっている場合は、待てる期間を先に決めておきましょう。

猫可物件の問い合わせで使える質問例

気になる物件が見つかったら、猫を飼うことを最初に伝えたうえで、具体的な条件を確認します。

すでに猫を飼っている場合は、次のように伝えましょう。

猫を〇匹飼っています。この物件では猫の飼育は可能でしょうか。可能な場合、飼育できる頭数、追加敷金、敷金の償却、退去時の原状回復条件、必要な申請について確認をお願いします。

これから猫を迎える予定の場合は、次のように伝えます。

入居後に猫を〇匹飼うことを検討しています。この物件では猫の飼育は可能でしょうか。飼育条件と必要な手続きについて確認をお願いします。

「ペットを飼う予定です」だけでは、犬か猫か、何匹飼うのかが分かりません。

管理会社が判断できるように、猫であることと頭数を具体的に伝えましょう。

契約前に猫の飼育条件を書面で確認する

管理会社や仲介会社から口頭で「猫を飼っても大丈夫です」と言われても、それだけで契約を進めるのは危険です。

契約前に、次の書類を確認してください。

  • 賃貸借契約書
  • 重要事項説明書
  • 特約
  • ペット飼育細則
  • 飼育承諾書や申請書

書類では、次の内容を確認します。

  • 猫を飼育できること
  • 飼育できる頭数
  • 追加敷金の金額
  • 敷金の償却条件
  • 退去時の原状回復条件
  • 飼育開始前に必要な手続き
  • 共用部を移動するときのルール

物件情報に「猫可」と書かれていても、契約上の条件を守らなければトラブルになる可能性があります。

不明な部分があれば、契約する前に仲介会社へ質問し、書面で確認できる状態にしておきましょう。

猫可物件へ入居する前に確認したい対策

猫を飼える物件が見つかっても、契約できれば準備完了ではありません。

入居前に、壁、床、臭い、騒音、脱走などへの対策を考えておく必要があります。

特に確認しておきたい内容は、次のとおりです。

  • 壁や家具を守る爪とぎ対策
  • 猫が滑りにくい床づくり
  • トイレ周辺の防水・臭い対策
  • 走る音や飛び降り音への対策
  • 玄関、窓、網戸からの脱走対策
  • 猫が落ち着ける居場所の確保

猫可物件への入居が決まったら、次は猫と安心して暮らすための準備を進めていきましょう。

気になる対策から、ぜひチェックしてみてください。

以下の記事では、壁・床・臭い・騒音・脱走など、賃貸で猫を飼うときに必要な対策をまとめています。

「壁や家具で爪をとがれないか心配」という方は、こちらの記事を参考にしてください。

走り回る音や高い場所からの飛び降り音が気になる方は、こちらで具体的な対策を紹介しています。

限られたスペースでも猫が落ち着ける場所を作りたい方は、こちらも参考にしてみてください。

なつ
なつ

猫の性格やお部屋の状況に合わせて、できる対策から少しずつ取り入れていきましょう。

猫可物件に関するよくある質問

ペット可なら猫も飼えますか?

ペット可でも、必ず猫を飼えるとは限りません。
物件によっては「小型犬のみ」「猫は1匹まで」などの条件があります。
物件情報だけで判断せず、申込み前に管理会社へ猫の飼育可否と頭数制限を確認してください。

猫可物件が少ないのはなぜですか?

貸主や管理会社が、爪とぎによる傷、尿の臭い、騒音、脱走などをリスクとして警戒することが理由のひとつです。
また、猫を飼える物件でも、頭数や契約条件が制限されている場合があります。
そのため、一般的な賃貸物件より選択肢が少なくなりやすいと考えられます。

猫を飼うと敷金はいくら増えますか?

一律の金額はありません。
猫を飼う場合に敷金が1か月分追加されるケースはありますが、追加のない物件や、異なる条件の物件もあります。
また、追加した敷金の一部または全部を退去時に償却する場合があります。
追加される金額だけでなく、退去時に返還されるのかも確認してください。

複数の不動産会社へ相談してもよいですか?

複数の不動産会社へ相談しても問題ありません。
仲介会社によって管理会社への確認方法や対応に差が出ることがあるため、比較する意味はあります。
ただし、同じ物件へ複数の仲介会社から重複して申込みをするのは避けましょう。
申込みを進める段階では、依頼する仲介会社を1社に絞ってください。

猫を2匹以上飼える物件もありますか?

2匹以上の飼育を認めている物件もありますが、1匹までの物件より選択肢は限られます。
「猫可」という表示だけでは頭数まで分からないことがあるため、必ず管理会社へ確認してください。
入居後に猫を増やす可能性がある場合も、事前に相談しておきましょう。

まとめ|猫可物件は検索条件と確認方法を変えて探そう

猫可物件が見つからない場合は、「猫可」と明記された物件だけを探し続けるのではなく、検索条件と確認方法を見直す必要があります。

猫可物件を探すときのポイントは、次のとおりです。

  • 「猫可」だけでなく「ペット可」「ペット相談可」も確認する
  • ペット可でも猫を飼えるとは限らない
  • 猫の頭数を最初に仲介会社へ伝える
  • 管理会社へ追加敷金や償却条件まで確認してもらう
  • 見つからなければエリア、駅徒歩、築年数などを順番に見直す
  • 複数の仲介会社へ相談して対応を比較する
  • 猫の飼育条件は契約前に書面で確認する

猫可物件は一般的な賃貸物件より選択肢が限られます。

しかし、「ペット相談可」まで対象を広げ、仲介会社から管理会社へ具体的な条件を確認してもらうことで、募集情報だけでは分からなかった物件が候補になる場合があります。

それでも見つからない場合は、猫を飼えることを絶対条件として残し、生活への影響が少ない条件から段階的に見直しましょう。

そして猫と安心して暮らすためには、物件を見つけることだけでなく、契約条件と入居後の対策まで確認することが重要です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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